七草粥の意味と効果まとめ
七草粥とは、七草がゆ・七草粥・七種粥とは、人日の節句の朝に食べられている日本の行事食です。その一年の無病息災を願って1月7日に食べられる。正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休める為とも言われています。
これからは、もっと詳細にわかりやすく解説していきます!
七草の効能の詳細と採取方法
せり 生薬名:水芹
効能
水芹(すいきん)は適量を煎じて、食欲増進、解熱、神経痛、リューマチ、黄疸(おうだん)などに服用します。
一般社団法人 和ハーブ協会
セリの新鮮な葉や茎は、食欲増進作用がありさっとゆでて、おひたしなどで食べます。セリを青汁として用いれば、芳香性健胃薬の効き目があります。新鮮なもののしぼり汁を2~4ミリリットルは、小児の解熱に効き目があり1日1回飲みます。
だそうです。中でも、健胃薬としての働きに期待したいですね!
採取方法
セリは多年草で、日本全国の野山に自生しています。水分の多い土地を好み、沢や清流の水際、湿地や田んぼのあぜ道、休耕田などに繁殖しています。
野生のセリの採取時期は、自生している地方や標高によっても変わってきますが、3月下旬から5月頃ですので、この時期に採取するのは難しいですね。
毒ゼリに注意!!
セリには見た目が似ている『毒ゼリ』があります。ドクウツギ、トリカブトと並んで日本三大有毒植物の一つとされいますので要注意です!!5g以上の摂取で致死的中毒の可能性があります。
セリと毒ゼリの見分け方
こちらの動画がわかりやすかったです。他にも動画がありますので、探すと良さそうです。
ナズナ 生薬名:薺菜
効能
高血圧、解熱、利尿、便秘、肝臓病、吐血、血便、血尿、生理不順、下痢などには、乾燥した全草1日量10~15グラムとして、約0.5リットルの水で半量まで煮詰めて服用します。
一般社団法人 和ハーブ協会
目の充血、痛みには、乾燥10グラムを水0.2リットルで煎じて、ガーゼで濾してから洗眼します。下痢、腹痛には、葉や根を黒焼きにして服用します。
こちらも、正月を考えると塩分取り過ぎからの高血圧や、食べ過ぎからの下痢などの症状に対して期待したいところですね。
採取方法
公園にもあるナズナはペンペン草としてよく知られてますね。特徴的な草で、間違えるものもないので、写真の通りの草をですが、新芽はわかりにくいかもしれません。
こちらが、新芽。おいしいそうな素敵なナズナのベビーリーフの写真ですね。
オギョウ 生薬名:鼠麹草 別名:ハハコグサ
効能
ソキクソウの煎液は鎮咳、去痰、扁桃炎、のどの腫れに有効で、他に利尿作用があるため急性腎炎に伴うむくみの軽減に効果があると言われています。また、江戸時代中期に編纂された日本の類書(百科事典の種)の「和漢三才図絵」にはソキクソウ、フキの花、熟地黄をそれぞれ焙り、混ぜたものを三奇散(さんきさん)といい、炉にくべて煙を吸うと痰咳によいと記されています。皮膚病には全草の黒焼き粉を作り、ゴマ油で練ったものを患部に塗布するとよいとされていました。
公益社団法人 日本薬学会
正月との関連では、利尿作用としての効果がありそうでしょうか。
採取方法
こちらも畑や空き地でよく見る野草です。採取時期は3月~4月にかけてなのですが、七草では若芽を採取して使用しますね。
七草に入れる若芽は柔らかくておいしいそうです。
ハコベラ 生薬名:繁縷
効能
成分の詳細は分かっていません。昔から血の道を司どる植物で、婦人の産前産後に用いられています。
一般社団法人 和ハーブ協会
産後の浄血、催乳、肝臓病のむくみに、繁縷を、10グラムと水0.4リットルを煎じて服用。産後の浄血薬として、また乳汁の分泌のないときに茎葉を煮たり、あるいはひたし物として食べたり、乾燥した全草を煎服したりすると乳の出がよくなります。
また、ハコベを常用していると脚気にも効き目があるとされています。
歯ぐきの出血、歯槽膿漏の予防には、ミキサー、ジューサーなどで青汁をとり、油気のないフライパンで食塩を適量加えて、よく乾燥させ緑のハコベ塩を作り、これを指先につけて歯をみがきます。歯磨き粉の元祖です。
塗布:新鮮な葉を摘んで、よくもんで柔らかくしたものを貼る。はれもの、歯痛に。
肝臓に効くところが、飲みすぎる時期に良いのかもしれないですね。歯磨き粉に使われていたとは驚きです。
採取方法
陽のあたる場所なら、割とどこにでもあります。全体が小さく、茎が少し紫褐色を帯びているものがコハコベで、大型で主に薬用、食用にするのがミドリハコベで、雄しべが1~7本ある多年草です。
ウシハコベは、全草大型で、花は5裂して茎には赤みがあります。
ホトケノザ 生薬名:黄庵菜 別名:コオニタビラコ
効能
コオニタビラコ(小鬼田平子)とオニタビラコ(鬼田平子)を、同類でまとめている文献があったり、コオニタビラコ自体が薬草ではないと記されているものもあるようです。オニタビラコという似た薬草を用いることも多いです。効能も文献によって異なりますが、代表的なものを紹介します。
成分 ルテオリン類 クロロゲン酸 チコリ酸 など
和方医学研究所株式会社
薬効 解熱 毛毒 消腫 止痛 薬疹、食中毒、感冒、乳腺炎、リウマチ性の関節炎、アレルギー性喘息、 のどの痛み、結膜炎 尿路感染
生魚や肉を食べる機会が多いので、食中毒に効いてくれるのが嬉しいですね。
採取方法
こちらの写真はとてもキレイでわかりやすくておすすめです。素敵なインスタグラマーさんがいますね。左からオニタビラコ、コオニタビラコ、タビラコです。
少なくなってきてきるようですが、日当たりのよい草原に自生します。基本的には真夏以外いつでも採取できます。茎を折ると白い液がでます。少したんぽぽに似ていますね。綿毛が出るのがオニタビラコで出ないものがコオニタビラコです。
正式名称のホトケノザと間違えないように!
ホトケノザは別のシソ科でも存在します。同名ですが食用では無いので間違えないようにして下さい(毒性はありません)。
スズナ 別名:カブ
効能
カブは繊維質が多く、便秘には、根や葉を味付けして食べる、腸を刺激して便通を促す。
一般社団法人 和ハーブ協会
種子は、円形脱毛症、眉毛の脱毛に用いる。種子をすりつぶして酢を少量混ぜて患部に塗布する。また、おでき、そばかすには、すりつぶした種子を患部に塗布する、すり潰した種子をふろ上がりの肌につけると美肌にしもやけには、根をすりおろして、患部に一日数回塗布するという
便通改善は食べすぎに良いですね!
採取方法
栽培が基本です。プランターでも比較的簡単に栽培できる野菜のひとつです。
スズシロ 生薬名:萊箙子 別名:ダイコン
効能
種子を採取して、日干しにして乾燥させたものを萊菔子(らいふくし)といいます。
一般社団法人 和ハーブ協会
薬効・用い方
萊菔子(らいふくし)は、利胆(りたん)、去痰(きょたん)などに、煎じて服用します。腹痛には、萊菔子(らいふくし)か種子を10粒くらい良くかんで食べます。
生のダイコンは、風邪の初期の発熱、吐き気や胃弱(胃アトニー)、二日酔い、消化促進などに、ダイコンおろしにして、カップ1~2杯飲みます。
消化酵素のジアスターゼを多量に含むので、デンプン質の消化促進になります。
喉の痛みや腫れには、ダイコンおろし汁で、うがいをします。
打ち身や捻挫などには、ダイコンおろしの、絞り汁で冷湿布して腫れがひいたら、ショウガのおろし汁と混ぜて、温湿布する。
浴湯料としては、冷え性、リューマチ、神経痛に、ダイコンの葉を、陰干しにして乾燥したものを、一握り、鍋で煮出してから風呂に入れて入浴します。
吐き気や胃弱、二日酔い、消化促進に効くのは心強い・・・そんな効果があったとは
採取方法
スズナ同様に栽培が基本です。プランターでも比較的簡単に栽培できる野菜のひとつです。
まとめ
実際は花を用いるわけではないので、さがすのが難しいかもしれませんが普段から意識していると、七草も自分で探して食べれそうですね。
みなさんもこれを機に七草を自分で採って毎年食べてみてはいかがでしょうか。
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