2022年の警察庁生活安全企画課の調査では、2022年度で5734件の盗難があったとされています。現在あるデータを整理しつつ、盗難方法の解説、対策グッズの紹介をしていきたいと思います。
盗難対策の結論
〇絶対行うべき対策
・コンビニなど少しの時間でも行う確実な施錠
・盗難時間を延ばすハンドルロック
・GPSの追跡装置
・CAMインベーダー対策で、駐車時は左側に寄せる
・リレーアタック対策で、電波が届かないように鍵の位置を工夫
〇できれば行うべき対策
・保管場所のセンサーライトと防犯カメラ
・オートタイプのシャッター
・パンテーラなど社外の盗難対策
〇あまり意味のない対策
・ホイールロック
新型アルファードの盗難にあって奇跡的に見つかったダレノガレ明美も、GPS、ハンドルロックを強く推奨しています!!
それでは、盗難のデータを整理しつつ盗難方法、対策を細かく説明していきます
盗難に関するデータまとめ
自動車盗の認知件数は、平成15年(6万4,223件)のピーク時から大幅に減少しており、令和4年は5,734件とピーク時から1割以下にまで減少しています。検挙件数については、平成17年(1万4,898件)以降、減少傾向にありますが、一方で、検挙率については、令和4年は45.6パーセントになっており、約半数が検挙されています。
令和5年6月生活安全企画課,自動車盗難等の発生状況等について
警察のおかげで約半数が検挙されているようです!それでは、細かく見てみましょう
2017-2022年 車の盗難に関する調査
年々低下していましたが、昨年から盛り返していますね。2023年はフルモデルチェンジも多く、盛り上がっているので盗難数もこれから増えてきそうな気がします。
盗難車ランキングTOP7
ランクルがダントツ。次いでプリウス、レクサス、アルファードですね。すべてトヨタ車となっています。
盗難場所の傾向は?
意外と自宅!?過去のデータでは駐車場が多かったですが、時代の変化とともに自宅での盗難が増えているようです。
都道府県別の盗難・検挙数
まずは、ワースト5です。愛知がダントツですね。さすがトヨタのお膝元、自然とトヨタ車が多くなるのでこうなるのでしょう。他の県も同様に検挙数も低く、対応できないレベルの盗難の多さなのでしょう。この県に住んでいる、もしくは旅行で出かける場合は要注意です!
続いて、地域別の紹介です。北海道・東北は北海道・福島が1位、続いて宮城です。検挙数は比較的高い印象です。
関東はどうでしょうか。意外と東京が少なく、千葉・埼玉がダントツです。検挙数も少ないので泣き寝入りが多いことと思います・・・
こちらはダントツで愛知。名古屋あたりでしょうか。全国ワースト1位の愛知、旅行の際は本当に気を付けなければいけませんね・・・
ワースト2位の大阪がダントツ。次いで兵庫です。検挙数が上回っているのは、前年のものが翌年検挙された部分だろうと思います。
四国はそもそも盗難数が少ないですね。だからと言って油断できるわけではないですが、検挙数も多く比較的安心です。
こちらは、倉敷ある岡山と有名な広島ですね。
やはり博多がある福岡が多いですね。沖縄も比較的多いです。
どんな車の盗難方法があるの?
主な盗難方法は5つあります。数年前に登場したCAMインベーダーをはじめ、キープログラマー、リレーアタックなどです。10年以上前に猛威を振るったイモビカッターなどは対策がされているのでほとんど被害はなくなっていると思います。
また、こちらが対策としているGPSは犯人にとっても有効なツールとなっています。目当ての車を犯人が見つけた場合は、犯人が持っているGPSを車に取り付けて行動パターンを読まれて盗難されるなんてこともあるようです。
一番注意が必要!CAMインベーダー
このようなポータブルバッテリー程度のものでできてしまいます。ダッシュボード下にオンボード診断といっていろいろな情報を拾うのに必要なものがあるのですが、これがヘッドライト配線の一部になっているようでそこからECUにアクセスして強制的にエンジンをかけるなどコントロールできてしまうようです。
対策は動画を見るとわかりますが、人が入らないように左側に車を駐車することです。これが物理的な対策で一番効果があると思います。
https://www.asahi.com/ajw/articles/14753409
参考動画です。あっという間に盗まれています。
キープログラマー
キープログラマーはディーラーでもスマートキーの紛失などで普通に行っている作業になります。これを悪用して、まずは車内にピッキングやガラスを割って入り込み、車内のECUに接続してIDコードを書き換えて正規のスマートキーとして使えるようにします。
ピッキングで車に入る必要があるので、あまり好まれない手段かと思いますが、このコネクターに接続できなくするOBDガードなどはピッキングしたうえでさらに時間がかかるようになるので一定の効果がありそうです。
https://www.sankei.com/article/20220602-HWCFMHFZJJMVLPVDLBJNMRJRYQ/photo/WJGMWG7EWFM3DF5LPI2RF3HRPY/
リレーアタック
2016年ごろから増えてきた手段です。家の中にあるスマートキーから発する微弱な電波を増幅して、車を施錠します。
こちらは、純正機能でついていればスマートキーのセーフティーモードといったような電波を切る設定にするか、電波が届かないように金属の箱に入れて保管する、車の近くでスマートキーを保管しないなどの対策が有効です。
https://www.which.co.uk/news/article/keyless-car-theft-why-arent-car-manufacturers-doing-more-arVap4E7snru
車の盗難対策グッズまとめ
デジタル系の盗難方法が主流になっている今、時間稼ぎになるアナログ系の対策は盗難者からするとどうやっても時間がかかるので嫌う方法の一つです。
おすすめNo1、シンプルで最強ハンドルロック
こちらが最もおすすめのハンドルロックです。エンジンをかけられてもハンドルが動かなければ盗難しようがありません。ダイヤル式のものもありますが、徐々に動きが悪くなるとの報告もあるので安心な鍵タイプを私はおすすめします。ダイヤルが動かなくなってしまえば、自分も車を動かせなくなります・・・
おすすめNo2、GPSで二重に確認!Airtagで対策
盗難された場合は、犯人は警察が追跡していないかなど確認するために複数個所の駐車場を経由し、一定時間止めてから移動するというパターンを取ります。ですので、数日以内にGPSをたどることができれば見つかる可能性があります。車標準のGPS機能は対策される可能性もあるので、別のGPSを隠しておくのは手段として有効だと思われます。
有名エアータグです。これは、かなり正確な位置情報も把握できるようになったので地下駐車場でも特定できると言われています。一定の距離(約500m程度)離れたら通知が来るようになっているので、近くにいるはずなのに通知が来たなどがあればすぐにわかります。増加している自宅での盗難に有効です。注意点としては、盗難から3日間経つとエアータグ自体から音が鳴る、相手のスマホに通知が出るので3日以上見つからない場合は相手に見つかります。
この3日経つと相手のスマホや音が鳴り知らせるという機能は、ストーカー対策や、犯人がエアータグを盗難したい車につけて行動パターンを逆探知されるのを防ぐためのようです。犯人のエアータグが車の底についているなんてこともあるので、たまに車の底も気にするようにしてください。
キープログラマー対策のOBDガード
やや高いのが気になりますが、こちらも有効な対策になります。私は使用していませんが、まだまだこの手の盗難も頻発しているようなので一度見てみて、購入するか確認することをお勧めします。
リレーアタック対策、お手軽キーケース
こちらは簡単にできるおすすめの対策です。このキーケースに入れるだけですし、値段もほかのキーケースと変わりませんので特にケースを考えていなかった方はこれだけでリレーアタック対策になります。
さらに対策をした人は
こちらのパンテーラのような専門業者取り付けの対策をおすすめします。しかし、盗難グループももちろんこれらの対策を考えていますので、完全に防げるわけではありません。お財布と相談して取り付けると良いでしょう。
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