子供はいろんなことに対して待てないですよね。わたしは心理学や高次脳機能(脳の機能)の側面から子供の成長などを考える機会が多いです。待てない理由や、確認方法、考え方を整理してみたいと思います。
結論
①前頭葉が未熟なら成長を待ちましょう
②前頭葉が成長していればきちんと親の気持ちを伝えましょう
親がきちんと子供の成長を客観的に確認できることも感情に振り回されない良い方法の一つです。
では、その確認の仕方や細かい脳の機能について説明していきたいと思います。
前頭葉機能とは
前頭葉とは脳の前側に位置する、大脳の一部です。特に感情のコントロールをする場所になります。一般的に子供はこの前頭葉が未熟で泣いたり笑ったり怒ったりとコロコロと気分が変わりやすいのが特徴です。また、成長とは反対に加齢と共に萎縮しますので高齢者も同様に感情のコントロールが難しくなることがあります。
一般的な子どもの前頭葉発達
上の図のように、丸で囲った部分が前頭葉になります。前頭前野など細かく分類はありますが、ここではまとめて前頭葉として説明します。一般的には、1歳半頃から成長し始めて、3歳~5歳頃までに育ちます。あくまで解剖学的な成長ですので、ここからさらに環境や個性によって質的な変化が起こります。ですので、5歳で前頭葉が変わらなくなるということではありません.
シナプスの変化は今後もしっかりと発生し、変化していきます。
3歳頃から親はしつけをしましょうなんていうのも、このあたりの根拠からきているのかもしれません。
検査方法
簡単な前頭葉機能の確認として、FAB(Frontal Assessment Battery)という検査があります。認知症の確認で使われる検査になりますが、病院などでも非常に良く使われる検査です。ここでは、少しアレンジして親でも子供にやり易いように順番を少し変え説明を加えて提示します。
ちなみに、簡単なチェックだけなら赤くしてある①だけで良いですよ。1分で終わります。
結果
先ほど書きましたが、簡単なチェックは1つめの項目だけでOKです。
子供の成長としてしっかりと点数化したい場合は、最後までやってみてください。5分かかりません。
合計点が12点未満であれば、まだ未熟と考えてよいでしょう。
特に1つ目の検査(1回叩いた時に2回叩く、2回叩いた時に1回叩く)で引っかかった場合はまだまだです。
この一つ目の項目は、お年寄りの転倒リスクにも関係していて、ひとりで歩かないでねって言っているのに歩いてしまう入院中の方に特に減点が多い項目になります。
親は優しく『前頭葉がまだ成長するんだもんね』と見守ってあげましょう。
うちの三兄弟の場合
長男(8歳)は17点、次男(6歳)は10点、三男(4歳)は1つ目の項目が0点です。次男も昨年は6点でしたので成長してます!ですが、まだ成長途中なんだなと感じます。教育が意味ないわけではないので、前頭葉を鍛える教育と併せて考えていきたいと思います。前頭葉を鍛える方法についてはまた今後記事にしたいと思います。
最後に
いかがだったでしょうか。このように、病院の検査では一般的に使われている検査が子育ての場面でも使えることが多々あります。簡単に確認できますので試しにやってみてくださいね。
※あくまで子育ての知識の一つとしてお使いください。発達障害などの診断は専門機関に依頼してください。
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